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抗がん剤とはどんなお薬か

がん治療に活躍する抗がん剤

がんの三大療法である化学療法は、抗がん剤を用いる治療方法です。そんな抗がん剤について紹介します。

抗がん剤とは何か

抗がん剤とは、がん細胞の増殖を抑えることのできるお薬です。

点滴、もしくは注射などで投薬を行い体全体に行き渡らせて、がん細胞の成長に必要な物質の働きを抑えたり、逆に働きを活性化してがん細胞を増殖させずに死滅させたりすることができます。

また、抗がん剤を用いることで、進行を遅らせながら病巣を直接取り除くことも可能です。

抗がん剤には様々な種類があるため、がんの種類や治療目的によってどれを選択するかが変わってきます。

抗がん剤には、「抗がん剤を全身に行き渡らせることで、発見しにくい増殖中のがん細胞もしっかりと攻撃できる」というメリットがあります。

気になる治療費ですが、抗がん剤は基本的に“保険適用されている種類”を使用するため、負担額は3割程度です。しかし、厚生労働省未承認の“新薬”を使用する場合は全額負担となります。

主な抗がん剤の種類

抗がん剤は様々な種類があり、がんに種類や治療目的によって使用する抗がん剤は変わります。大きく分けると「殺細胞性(さつさいぼうせい)抗がん剤」と「分子標的薬(ぶんしひょうてきやく)」に分けらます。

抗がん剤使用時の注意点

抗がん剤のデメリットとして最も有名なのが、副作用でしょう。よく、テレビなどで「抗がん剤の副作用として、頭髪が抜け落ちてしまう」といった紹介を目にしたことがあると思います。あれは、抗がん剤の副作用のひとつであり、他にも、味覚障害や腹痛、しびれ、吐き気といった様々な副作用があります。

副作用の現れ方は、抗がん剤の種類やや患者の体質・体力によって異なります。ですから、抗がん剤の副作用は、“抗がん剤が、がん細胞のみならず健康な細胞にも危害を加えてしまうこと”もあるでしょう。結果的に、がん治療に必要な存在である一方、患者に負担を与えてしまう諸刃の剣でもあるわけです。

抗がん剤はがん治療で活躍してくれる大事な存在ですがその反面、副作用という大きなリスクを抱えていることも事実です。

抗がん剤による化学療法を受ける前に、化学療法についてできるだけ理解を深めておきましょう。抗がん剤について深く知ることで治療に対する恐怖心や疑問点が解消でき、より適切な治療を受けることに繋がります。

種類によって違う抗がん剤の副作用

抗がん剤の種類は実に多く、薬理もがん細胞そのものを破壊するものや、がん細胞増殖を妨げるものなど作用の仕方が薬によって異なります。そのため、抗がん剤の副作用はどの抗がん剤を用いるのか、患者さんの薬との相性、体力によって出方が異なります。

抗がん剤は、タイプ別に分けると「 抗悪性腫瘍薬(こうあくせいしゅようやく)」「分子標的薬(ぶんしひょうてきやく)」に分類されます。それぞれのグループで代表的な抗がん剤の概要や効果、主にどんな副作用があるのかについてチェックしてみましょう。抗がん剤はがんによっても使える薬が異なります。概要をチェックしたら、具体的に知りたいがんで用いられている抗がん剤の副作用を確認してみるといいでしょう。

抗がん剤の副作用の時期はいつなのか

抗がん剤治療をスタートする際に、気になるのは「どのタイミングでどんな副作用が起こるのか」ということかもしれません。

抗がん剤の副作用の出方には、一般的に時期によって症状が変わってくると言われています。投与してすぐのタイミングから、投与後2〜3週間ごろに出やすい副作用まで、まずは概要を確認してみましょう。

事前に副作用がどのタイミングで、どんな風に現れることが多いのかを把握できれば、副作用対策も講じやすくなります。ただし、副作用の出方は人それぞれ。お医者さんとも副作用についてしっかりと相談・アドバイスしてもらいましょう。

抗がん剤の副作用対策~脱毛はどうすればよいか~

抗がん剤の副作用として投与後2〜3週間ほどでで始めるのが、脱毛です。髪の毛や眉毛など体毛が脱毛する副作用は、見た目にも変化が大きいため、ストレスを感じる方も少なくありません。

脱毛という副作用を避けるための方策はありませんが、副作用が出ても日常生活を今まで通り送るための工夫はあります。医療用ウィッグの活用、髪型の工夫、日常生活でどんなことに注意したらいいのかなどを解説します。

また、抗がん剤治療を終えた後、脱毛の副作用は3ヶ月程度で終わり、1年後には元どおりになるのが一般的です。あまり深刻に捉えずに「抗がん剤が体に作用している証拠!」と気持ちを取り直すことも大切かもしれません。

抗がん剤の副作用対策~嘔吐はどうすればよいか~

抗がん剤の副作用の中でも頻度の高い嘔吐。どのくらい嘔吐の頻度・症状の程度があるかは抗がん剤の種類によっても異なります。嘔吐症状の発言頻度別に主な抗がん剤をご紹介します。

また、嘔吐の予防や嘔吐症状がある場合には、どんな風に生活する上で気をつければいいのか対策方法をご紹介します。対策方法は薬物療法や点滴に加え、食事や水分補給の仕方など、自分でできることも少なくありません。辛い嘔吐症状を乗り越えるために、まずは嘔吐という副作用に対する知識を深めましょう。

急な下痢の対処法~抗がん剤の副作用対策~

仕事をしながら、また、これまでの日常生活を継続しながら抗がん剤治療に取り組む方も少なくありません。こうした場合、副作用として引き起こされることのある、急な下痢は外出や仕事など日常生活にも深刻な影響を与えます。

また、トイレの頻度が増え、体力が低下したり、精神的な苦痛を感じたりすることも避けられません。下痢という副作用を起こしやすい抗がん剤にはどんなものがあるのか。副作用として下痢症状が出た場合にはどんな対策ができるのかについて紹介・解説します。症状がひどい場合には、遠慮せずにお医者さんに相談しましょう。

体験者から薬の副作用を教えてもらおう

どんな抗がん剤をつかったら、どんな副作用が出たのか。副作用をどんな風に乗り越え、がんと闘ったのか。実際に抗がん剤治療を受けた方の体験談は、これから抗がん剤治療を受ける方の参考になることも。

そこで、体験者が語る、抗がん剤の副作用や対処方法、乗り越え方などをご紹介します。抗がん剤の副作用の出方は人それぞれ。いろいろな体験談を読んでおけば、心の準備もでき、いざ副作用が出た場合にも冷静に対処できるかもしれません。

主ながん生存率比較 (ステージ1〜4の合計)

抗がん剤を使った場合の生存率を、「何らかの治療を受けた場合の生存率」と比較したものが次の表となります。

全体の治療成績 (手術、化学療法、放射線治療など何らかの治療を行った場合) 化学療法治療“のみ”を行った場合の相対生存率
胃がん 1年生存率 88.2%
2年生存率 80.9%
3年生存率 77.5%
4年生存率 75.6%
5年生存率 74.5%
1年生存率 72.2%
2年生存率 51.4%
3年生存率 41.1%
4年生存率 36.9%
5年生存率 33.8%
大腸がん 1年生存率 93.0%
2年生存率 86.5%
3年生存率 81.6%
4年生存率 78.2%
5年生存率 76.0%
1年生存率 90.3%
2年生存率 76.7%
3年生存率 68.5%
4年生存率 61/9%
5年生存率 58.6%
肝がん 1年生存率 73.1%
2年生存率 60.5%
3年生存率 49.8%
4年生存率 41.9%
5年生存率 35.3%
1年生存率 63.2%
2年生存率 45.2%
3年生存率 33.8%
4年生存率 24.5%
5年生存率 19.1%

出典: 全がん協加盟施設の生存率共同調査「全がん協生存率」

がん治療において、抗がん剤治療の歴史は長いものの、抗がん剤治療のみではがんは根治しないという見解を示すドクターや研究者も少なくありません。これは、抗がん剤があくまでも、増殖期間にあるがん細胞を攻撃し、死滅させるため、正式にあるがん幹細胞は殺傷できないことが大きな理由の一つです。

抗がん剤の中でも、治療効果が高いと言われる慢性骨髄性白血病に対する抗がん剤・イマニチブの治療でも、がん細胞の根絶は難しかったと報告されています。

出典: 「がん幹細胞の撲滅による新しいがん治療法」日本口腔科学会雑誌,66(4),2017