HOME » 抗がん剤とはどんなお薬か » 嘔吐はどうすればよいか~抗がん剤の副作用対策~

嘔吐はどうすればよいか~抗がん剤の副作用対策~

嘔吐対策は大事

嘔吐は、抗がん剤の副作用の中でも頻度の多いものの一つです。

投薬治療で抗がん剤が血中に入ると、嘔吐中枢が化学物質である薬剤に反応して嘔吐を促します。

抗がん剤の副作用である嘔吐は、投薬治療の初期段階から発生することが多く、胃や胸に強い不快感をもたらし、日常生活をより億劫にさせてしまいます。加えて、嘔吐による食欲の減退は十分な栄養摂取を困難にさせる原因の1つでもあるため、気を付けなければいけません。。

また、胃の内容物を吐き出すことや胃液の逆流によって、食道にも負担を与えてしまうため注意が必要です。

このような事態を防ぐためにも、嘔吐が発生した時の対処法をきちんと考えておく必要があります。

抗がん剤によって異なる嘔吐の強さ

嘔吐の強さは、使用する抗がん剤によって異なります。抗がん剤には、副作用の嘔吐が発生しやすいものと発生しにくいものがあるからです。

嘔吐症状は、発現頻度により「高度」「中等度」「低度」「最小」と4つに分類されています。ここでは、そんな4つに分類される抗がん剤を一部紹介しましょう。

高度

  • シスプラチン(白金化薬)
  • エンドキサン(アルキル化薬)
  • など

中等度

  • キロサイド(代謝拮抗薬)
  • イリノテカン(代謝拮抗薬)
  • など

低度

  • ペプシド(代謝拮抗薬)
  • アリムタ(代謝拮抗薬)
  • など

最小

  • エクザール(代謝拮抗薬)
  • オンコビン(代謝拮抗薬)
  • など

以上の例からわかるように、抗がん剤では中等度以降は副作用の少ない代謝拮抗薬が中心となっています。

嘔吐の予防と対策

嘔吐の副作用は、抗がん剤治療を行う上でほぼ確実についてくる問題です。そのため、現在では嘔吐に対する対策方法がいくつか存在します。

薬物療法

一番お手軽に行えるのが、投薬によって嘔吐を抑える薬物療法です。例えば、高度、もしくは中等度の嘔吐症状の場合、カイトリルやゾフラン、セロトーンと呼ばれる薬品を飲むことで症状を抑えることができます。これらはセロトニンという神経伝達物質の伝達を鈍らせることができる薬品であり、重度の嘔吐症状の患者さんに処方されます。副作用は倦怠感や発熱などが人によって起きる程度であり、軽度です。

点滴

嘔吐によって食欲不振、もしくは食事の吐き戻しが多いようであれば、点滴によって水分あるいは栄養補給を行います。これには、脱水や腎機能障害予防の効果もあります。

食事・水分補給

嘔吐によって水分が失われた分、水分補給と栄養補給は必須と言っても過言ではありません。もし、吐き気が酷いなら投薬療法によって吐き気を抑えましょう。

基本的には、食べられる時に食べられる量を少しずつ摂ることが好ましいです。一気に大量に摂取した場合、空っぽの胃が水分や食べ物を受け付けず、吐き気を催すことがある他、体に掛かる負担も大きくなります。よく噛み、ゆっくりと飲み込みましょう。